BHP報告書 |
オーストラリアの大手鉱業会社BHPは、エネルギー転換とデジタル分野の成長により、2035年までに銅の需要が年間100万トン増加すると予測しています。月曜日に発表された同社の報告書によれば、過去75年間、世界の銅需要は年平均3.1%増加しましたが、2021年までの15年間では成長率が1.9%まで鈍化していました。しかし、2035年までには年平均2.6%の成長率に回復すると予想されています。
同報告書では、先進国の需要が引き続き強固に推移する一方、世界的な生活水準の向上も銅消費を押し上げる要因になると指摘しています。さらに、BHPは、2050年までに世界の銅需要が70%増加し、年間5,000万トン以上に達する可能性があると見込んでおり、これは年間2%の平均成長率を示します。
エネルギー転換とリサイクル銅の役割
2050年までには、世界の銅需要の23%がエネルギー転換によって占められると予測されており、これは現在の7%から大幅な増加です。また、デジタル分野での銅の使用量も、現在の1%から6%に増加すると予想されています。
同時に、リサイクル銅も重要な役割を果たすと見られ、スクラップ銅の供給量は現在の全体消費量の約3分の1から、2035年には40%まで増加すると予想されています。さらに、2050年までには、リサイクル銅が全体の半分に達する可能性もあります。
しかし、供給面での課題も残ります。BHPは、生産コストの上昇や鉱石品位の低下(1991年以降40%減少)が銅供給に影響を与えると指摘しています。今後10年間で世界は年間1,000万トンの新たな採掘銅供給を必要とする見込みです。
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