8月、中国の銅鉱石(銅精鉱)輸入量は前年同月比で4.6%減少したことが、最新の税関データで明らかになった。この減少は、世界的な供給不足が主な原因となっている。主要な鉱山での生産障害により供給が制限され、国内の銅製錬所による需要増加を上回った。
2023年後半には中国国内で追加の80万トンの製錬能力が稼働し、銅製錬所の需要は高まったが、供給不足の影響は依然として大きかった。9月から10月の業界の最盛期に向け、製錬所が備蓄を補充したため、7月から8月にかけての銅鉱石輸入量は18.9%増加した。
また、中国は1月から8月にかけて、輸入銅鉱石の30.5%をセルビアから調達し、前年同期比で26.7%増加した。この増加の背景には、中国の紫金鉱業がセルビアのチュカル・ペキ銅金鉱山の拡張プロジェクトを進めていることがある。
国家統計局のデータによると、2023年1月から8月までの中国の精製銅生産量は890.8万トンに達し、前年同期比で6.2%増加した。これにより、中国は世界的な供給不足にもかかわらず、生産を順調に拡大していることが示された。