スペイン、Bondalti社のリチウム精製プロジェクトに2,100万ユーロを助成

Bondalti社

スペイン政府は、ポルトガルの化学会社Bondalti社のLifthium Energy部門に対し、北部スペインのトレラベガにおける低排出リチウム水酸化一水和物(LHM)精製所の開発支援として2,100万ユーロ(約23.5百万ドル)を助成しました。この助成金は、電気自動車(EV)産業の変革を促進するPerte Vec IIIの第三次助成ラウンドの一環であり、欧州連合の「Next Generation EU」復興支援パッケージによって資金が提供されています。


Lithium Hydroxide Monohydrate (LHM)

低排出電解プロセスの革新

トレラベガ精製所は、Lifthiumがスペインとポルトガルに計画している3つのLHM生産施設のうちの最初のものであり、再生可能エネルギーを利用した電解プロセスによってリチウム炭酸塩とリチウム塩化物を年間約28,000トンのLHMに変換する予定です。最終的な投資決定は来年初めに予定されており、環境および建設許可の取得を経て、2026年に建設が開始される見込みです。商業生産は2027年に開始予定です。

この電解プロセスは、Bondalti社のスペインおよびポルトガルにある塩素アルカリ工場で使用されている技術を応用したものであり、LHM生産におけるスコープ1、2、3のCO2排出量を、リチウム炭酸塩が一次原料である場合には業界平均と比べて50%削減し、リサイクルされたリチウムを使用する場合には最大70%削減することが期待されています。

Lifthiumはすでにこの電解プロセスの試作モデルで2,000時間以上の試験を実施しており、現在は商業規模での試験を開始しています。トレラベガプロジェクトは、スペイン政府が発表したPerte Vec III助成金を受ける初のプロジェクトの1つであり、その他には自動車部品メーカーGestampや、バリャドリッド工場でのリチウムイオンバッテリーの生産ラインを計画しているルノーも含まれています。

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