イヴァンホー・マインズ、DRCのカモア・カクーラおよびキプシ鉱山の生産予測を下方修正

イヴァンホー・マインズ

カナダの鉱山会社イヴァンホー・マインズは、コンゴ民主共和国(DRC)にある同社のカモア・カクーラ銅鉱山とキプシ亜鉛鉱山の年間生産予測を下方修正すると発表しました。この修正の背景には、電力供給の不安定性が主な要因として挙げられています。

電力供給問題が銅と亜鉛の生産に影響

カモア・カクーラ鉱山の2024年の銅精鉱生産予測は、これまでの44万〜49万tから42万5,000〜45万tに引き下げられました。地元の電力網の不安定さと第3フェーズコンセントレーターの稼働開始が影響を及ぼしたとされています。それにもかかわらず、同鉱山は第3四半期に11万6,313tの銅精鉱を生産し、過去最高を記録しました。この数値は前四半期と比較して15%の増加です。新たに稼働した第3フェーズコンセントレーターは、9万4,214tの第1・2フェーズの生産に加え、2万2,099tを追加し、年間生産能力を従来の45万tから60万tに引き上げました。

カモア・カクーラはこれまでに30万3,328tの銅精鉱を生産しており、年末までに50万t/年の製錬所の建設が予定通りに完了する見込みです。しかし、DRCの電力供給問題が引き続き課題として残っており、将来の生産に影響を及ぼす可能性があります。

一方、キプシ亜鉛鉱山の年間生産予測も10万〜14万tから5万〜7万tに大幅に下方修正されました。第3四半期の亜鉛精鉱生産は1万7,817tに留まり、稼働開始後の設備の立ち上げは当初の期待を下回るペースで進行しています。特に鉄分含有量の高さによる回収率の低下、処理能力の制約、地元電力網のボトルネックが要因として挙げられています。

イヴァンホーは、キプシの亜鉛精鉱の年間平均生産量を25万tにすることを目指していますが、現状の進捗は予想よりも遅れています。これらの問題は、DRCにおけるインフラの課題を浮き彫りにしており、安定した生産体制の確立にはさらなる対策が必要とされています。

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