中国のGanfeng社、マリのゴウラミナ・リチウム鉱山で生産開始へ

Ganfeng社

中国の主要なリチウム生産企業であるGanfeng Lithium(ガンフェン・リチウム)は、マリにあるゴウラミナ・リチウム鉱山の第1フェーズの鉱石破砕生産ラインを完成させ、年内に初めてのリチウム濃縮物(スポジュメン)の生産を開始する計画を発表しました。

2段階で拡大されるリチウム生産

ゴウラミナプロジェクトは2つのフェーズで進行される予定です。2022年に開始された第1フェーズでは、年間50.6万トンのスポジュメン濃縮物の生産が見込まれています。第2フェーズでは、プロジェクト全体の年間生産能力を100万トンに拡大する計画ですが、具体的な建設スケジュールや開始日程は明らかにされていません。

ガンフェンはオーストラリアのリチウム採掘会社Leo Lithium(レオ・リチウム)と共にマリ・リチウムの60%を保有しており、同社の子会社であるLithium du Maliがゴウラミナプロジェクトを運営しています。今年5月にガンフェンは、レオ・リチウムから40%の株式を取得する計画を発表し、取引が完了すればゴウラミナ・スポジュメンプロジェクトの100%を保有することになります。

アフリカでのリチウム供給網の多様化

ガンフェンはスポジュメンと塩湖からリチウムを加工・抽出しており、オーストラリア、アルゼンチン、メキシコ、アイルランド、中国、そしてマリなどでプロジェクトを展開しています。特にアルゼンチンのフフイ州では、40,000トン/年のリチウム炭酸塩を生産するCauchari-Olarozプロジェクトを展開しており、昨年6,000トンの生産に成功しました。

中国のリチウム企業は、供給網の多様化を図るため、アフリカでの探鉱活動を加速させています。近年では、Huayou(華友)、Sinomine(中色)、Zijin Mining(紫金鉱業)といった企業が、ジンバブエの鉱山から中国のリチウム精製工場に出荷を開始しています。

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