テック・リソーシズ、銅生産増強に最大39億ドルを投資へ


カナダ最大の総合資源企業であるテック・リソーシズ(Teck Resources, TSX: TECK.A, TECK.B / NYSE: TECK)は、2030年末までに年間銅生産量を約80万トンに引き上げるべく、今後4年間で最大39億ドルを投資する計画を発表しました。2024年の銅生産量は44万6,000トンとなり、前年から50%増加しました。この成長は主に、チリのケブラダ・ブランカ(Quebrada Blanca, QB)銅鉱山の生産増強によるものです。2025年の銅生産量は49万‐56万5,000トンに達する見込みです。

鉱山拡張と新プロジェクトの進展

同社は、チリ、カナダ、ペルー、メキシコにおける低複雑性プロジェクトを中心に長期的な生産目標を達成する戦略を掲げています。特に重要なプロジェクトのひとつが、同社が60%の権益を有するケブラダ・ブランカ鉱山です。ケブラダ・ブランカ第2フェーズ(QB2)の拡張プロジェクトは2023年3月末に最初の生産目標を達成し、2024年末には設計処理能力に到達しました。
第4四半期には、銅6万700トンを記録し、前年同期比19%増の12万2,100トンの四半期生産記録を樹立しました。同社はさらに「ケブラダ・ブランカ製粉拡張プロジェクト(QBME)」を進めており、2026年の生産開始を目指しています。このプロジェクトにより、鉱山の処理能力が2030年末までに15‐25%向上する可能性があり、推定資本コストは1億‐2億ドルとされています。
また、カナダではハイランドバレー銅鉱山の生産寿命を延長するために13億‐14億ドルを投資します。このプロジェクトにより、鉱山の稼働は2040年代中頃まで維持され、残存期間中の年間平均生産量は13万7,000トンと見込まれています。
ペルーでは、同社が80%を所有するザフラナルプロジェクトの最終投資判断を2025年後半に下す予定です。稼働後の最初の5年間で年間12万6,000トンの銅を生産する見込みで、金の副産物も期待されています。また、メキシコではアグニコ・イーグル(TSX, NYSE: AEM)との提携でサンニコラスプロジェクトを進めています。テックはこの鉱山開発に最大5億ドルを投資し、年間6万3,000トンの銅と14万7,000トンの亜鉛を生産する計画です。最終投資判断は2025年後半に予定されています。

その他の金属生産と影響

亜鉛の精鉱生産は、ペルーのアンタミナ鉱山での銅優先の鉱石採掘へのシフトにより4%減少し61万5,000トンとなりましたが、アラスカのレッドドッグ鉱山では亜鉛生産が3%増加しました。この増加が減少を部分的に相殺しました。

米国政府、アイオニアーのリチウム・ホウ酸プロジェクトを支援

米国エネルギー省(DoE)は、米豪鉱山会社アイオニアー(Ioneer)に対し、ネバダ州のライオライトリッジ・リチウム・ホウ酸プロジェクトを支援するため、9億9600万ドルの融資を承認しました。
この融資は、同プロジェクトで年間2万600トンの炭酸リチウムと17万4,400トンのホウ酸を生産する計画を推進するためのものです。アイオニアーは、2023年1月にDoEから7億ドルの融資提案を受け、最終的な支援パッケージには9億6800万ドルの元本施設と2,800万ドルの資本化利息が含まれることが決まりました。
同社は2028年にライオライトリッジでの生産を開始する予定であり、アメリカの自動車メーカーであるフォードや韓国のバッテリー材料メーカーであるエコプロなど、年間1万1,000トン以上の炭酸リチウムを購入する複数の取引先が存在しています。
エネルギー省は2024年後半から投資プログラムを加速させ、ネバダ州の40,000トン/年の炭酸リチウム処理工場に23億ドル、カリフォルニア州の20,000トン/年の水酸化リチウム工場に13億6,000万ドル、さらに国内の小規模処理業者を支援するために1,700万ドル以上を割り当てています。

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