3Dプリンティング業界の最新ニュース:パートナーシップ、新素材、買収動向


3Dプリンティング業界の最新動向をまとめた「SLICED」。今回の記事では、注目すべきパートナーシップ、新素材、買収情報を詳しく紹介します。カラコル、フォームラボズ、ソルコーン、Norco Composites、RYSE 3Dなど、多数の企業が登場します。


業界を動かす新たな提携

イタリアのロボット3Dプリンターメーカー、カラコルは、アディティブ・エンジニアリング・ソリューションズ(AES)と提携を発表。AESはカラコルのHeron AMプラットフォームを活用し、航空宇宙・防衛分野向けの複雑なツールやエンジニアリングモデルを提供します。この提携により、AESは米国市場での競争力を強化します。

フランスの3Deus DynamicsとLynxterも協力し、特許取得済みの「ダイナミックモルディング」を活用したシリコーン部品の製造を開始。この技術は、医療用機器や航空宇宙部品の製造における環境配慮と効率向上を実現します。

アメリカのEndeavor 3Dは、南カリフォルニアのCADmoreと提携し、設計と製造技術を統合。金属およびポリマー3Dプリンティングを活用し、地域の製造サービスを拡大しています。


新素材と技術革新

スウェーデンのGraphmatechとリトアニアのFilalabは、グラフェン技術を使用した導電性フィラメント「C-PETG」を発表。これはエレクトロニクス産業において静電気防止が求められる部品製造に最適です。また、中国のHeyGearsは、Detaxと共同で開発した歯科用樹脂「FREEPRINT」シリーズを公開。これにより、正確で耐久性の高い義歯と仮歯の製造が可能になります。


企業の買収と拡大

英国Norco Compositesは、6軸3Dプリンターと高度なCNC設備を導入し、建築部品から航空宇宙用途まで幅広い製造能力を強化しました。ルクセンブルクのAM 4 AMは、新しいLPBFシステムを採用し、金属粉末の開発プロセスを効率化。一方、オランダのDemconは、PEEK製品に特化したBond3Dを買収し、医療用部品や高性能プラスチック市場での展開を強化しています。

英国のRYSE 3Dは、革新的なFDM 3Dプリンター「LANDR 500」を発表すると同時に、国王革新賞を受賞。58%の売上成長を記録し、製造業での地位をさらに高めています。

A3D Manufacturingは、国際武器取引規則(ITAR)の登録を取得し、防衛および航空宇宙産業の高度なセキュリティ要件に対応。これにより、厳格な規制基準を満たす高品質の製品を提供する能力を強化しました。

3Dプリンティング業界は、新たな技術とパートナーシップを通じて、効率性と持続可能性を追求し続けています。

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