Eplus3D (Metal 3D printer) |
中国の3DプリンターメーカーEplus3Dは、大型金属積層造形システムの出荷台数が100台を超えたと発表しました。同社は、いわゆる「スーパー・メーター」マシンの各製品が、最低1軸で1メートル以上のビルドサイズを持つとし、40台以上のシステムはX、Y、Z軸すべてで1メートルを超えるサイズを達成していると主張しています。
金属積層造形の多レーザー技術と大型構造物への挑戦
Eplus3Dは、大型ビルドボリュームと多レーザー技術で業界をリードしています。同社の代表的な機種であるEP-M1550は、16レーザーの金属粉末床溶融システムを搭載し、25レーザーにアップグレード可能です。また、1558×1558×1200mmのビルドサイズを持ち、高さを2000mmまで拡張できます。さらに、昨年のTCTアジアで発表されたEP-M2050は、最大64レーザーをサポートし、ビルドエンベロープを2050×2050×2000mmまで拡張可能です。
これらのマシンは、航空宇宙やエネルギー産業向けの大型で複雑な構造部品の製造に加え、自動車、金型製作、電子機器分野における産業用途の大量生産を目指して設計されています。
金属積層造形分野の進展
2023年には、Eplus3Dは歯科用合金専門メーカーScheftner GmbHと提携し、歯科および金属積層造形分野の再構築を図りました。また、同年11月には、EP650-1600技術を用いて1.3メートルのロケットエンジンを製造。これにより、世界最大の単一部品として3Dプリントされたロケットスラスターが誕生しました。このプロジェクトは、計算工学会社Leap 71との共同作業によるものです。さらに、Honor社の折りたたみ式スマートフォン「Magic V2」のチタン合金部品の製造にもEplus3Dの技術が活用されています。
100台以上の大型金属3Dプリンターが稼働する中、Eplus3Dは金属積層造形技術の可能性をさらに広げています。