GlencoreとRio Tinto、再び交渉失敗|ホットな鉱業界

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GlencoreがRio Tintoとの統合を試みたものの、交渉は2024年末に短期間で終了したとされています。今回の試みは、Glencoreの前CEOイヴァン・グラスバーグ氏による2014年の提案以来であり、また2023年にカナダのTeck Resources買収が失敗に終わったことに続くものでした。

統合が実現すれば、BHPを超える世界最大の鉱業会社が誕生する可能性がありましたが、Glencoreの時価総額560億ドルに対しRio Tintoの990億ドルという評価額から、GlencoreがRio Tintoを買収するのは難しいとの見方が一般的です。


背景と動機

現在のGlencore CEOであるゲイリー・ネイグル氏は、特に銅の資産拡大を目指しています。一方で、Rio Tintoはモンゴルのオユ・トルゴイ、チリのエスコンディダ、米国のケネコットなど、世界有数の銅資産を保有または運営しています。

Rio Tintoは2024年にの採掘生産量を69.7万トンと前年より13%増加させ、製錬生産量もケネコット製錬所の再稼働により大幅に増加しました。同社は鉄鉱石、アルミニウム、リチウムといった資産でも強みを持っていますが、2018年に石炭事業から撤退して以来、この分野に戻る意向はありません。

対照的に、Glencoreは石炭への投資を続け、業界で支配的な地位を築いています。この戦略は、同社の収益に大きく貢献しているものの、環境目標を重視する一部投資家にとっては懸念材料です。


Glencoreのマーケティング力

Glencoreは、マーケティング部門を中核に据えたビジネスモデルで知られ、自社の生産量の3倍以上の銅を市場で取引しています。この部門の市場洞察力と戦略性は競合他社から一目置かれる存在であり、同社の競争優位性を支える要素です。ただし、マーケティング部門の評価が難しいため、同社の全体的な市場評価が他社と比較して低い原因にもなっています。


結論と今後の展望

今回の交渉は、業界全体の動きの一部に過ぎません。2024年には、BHPが約400億ドルで英Anglo Americanの買収を試みたが失敗し、またGlencoreによるTeck Resourcesへのアプローチも不成功に終わっています。鉱業セクターでは今後もM&Aの議論が活発に続くことが予想されます。 今後、鉱業界の巨人たちがどのようにポートフォリオを再編し、次なる需要拡大期に備えるかが注目されます。

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