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ブラジルの大手資源企業ヴァーレは、北部パラー州に位置するカラジャス鉱区の鉄鉱石・銅採掘事業拡大に向け、700億レアル(約122億ドル)を投資すると発表した。ロイター通信がブラジル当局の情報を引用して報じた。投資は2030年までに実施される予定である。
カラジャスはヴァーレ最大の鉄鉱石採掘拠点であり、2023年の生産量は1億7,750万トンに達し、同社の年間原材料生産量の半分以上を占めた。
ヴァーレは過去にブラジル政府から批判を受けており、2023年には鉱業相が国内投資の遅れや、2015年のダム決壊事故に関する補償合意の締結遅延を指摘した。最終的に2024年10月に修復合意が締結された。
2024年1月には、ヴァーレのグスタボ・ピメンタCEOが初めてブラジル大統領と正式会談を行い、同社の事業計画とブラジルの開発プログラムの「大きな一致」を強調した。
また、ヴァーレはパラー州において、3つの鉱山で銅およびニッケルの採掘も行っている。
さらに、ヴァーレは中国・宝武鋼鉄(Baosteel)との合弁で進めていたBaovale鉄鉱石プロジェクトの50%株式を取得し、完全子会社化した。なお、この取引はブラジルの独占禁止当局CADEの承認待ちであり、大型買収案件として通常の審査手続きが進められている。取引金額の詳細は公表されていない。
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