インドネシア、2025年ニッケル採掘枠を削減か? 価格低迷に対処

インドネシア 

インドネシア政府は、ニッケル価格の低迷を阻止するため、承認済みのニッケル鉱石採掘許可(RKAB作業計画)の付与を制限、または削減する可能性があると市場関係者は述べています。


RKAB枠の削減と市場への影響

市場関係者によると、2025年のRKAB枠は、ニッケル価格の悪化を受けて1億5000万~2億湿潤メートルトン(wmt)に削減される可能性があります。また、採掘企業が環境義務を履行できない場合、政府はRKABを取り消す可能性があります。しかし、RKABが1億5000万wmtに削減される可能性は、世界の生産量を30~40%削減することを意味するため、市場ではほとんど否定されています。

エネルギー鉱物資源省(ESDM)は、2025年の探査および生産に関する292件のRKABを承認したと市場関係者は述べています。一部の関係者は、承認された総量が2億5000万wmt未満であると示唆していますが、生産セグメントに割り当てられた量は不明です。


LMEニッケル価格と市場の動向

ロンドン金属取引所(LME)クラス1ニッケル3ヶ月公式価格は、1月3日にほぼ5年ぶりの安値となる1万4990ドル/トンを記録しました。その後、価格は1万5000ドル/トンを超えて回復し、1月13日には1万5777.50ドル/トンとなりました。

RKAB枠の削減はニッケル価格を押し上げる可能性がありますが、市場の信頼と楽観を損なう可能性もあります。ある製錬業者は、現在の操業中の製錬所にとって十分ではないと指摘しています。

市場関係者は、インドネシアの供給が制約された昨年のように、鉱石の供給を確保するために輸入に頼る可能性があります。GTTのデータによると、2024年1月から11月までのインドネシアへのニッケル鉱石の輸入量は1030万トンで、フィリピンが1000万トンと大部分を占めています。しかし、輸入鉱石を使用した生産コストは国内鉱石を使用した場合よりも高いため、インドネシアの製錬所の利益をさらに圧迫する可能性があります。

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