AlbaとMa'aden、合併交渉を打ち切り—中東アルミ業界の勢力図に変化

Alba

アルミニウム・バーレーン（Alba）とサウジアラビアのMa'adenは、2024年9月に締結した非拘束的合意に基づく合併交渉を正式に打ち切った。合併により中東のアルミ業界に大きな変革がもたらされると期待されていたが、交渉期限を2025年4月末まで延長した後、予期せず終了する形となった。

交渉終了の背景

合併交渉の中止は市場にとって意外な展開となった。特にMa'adenが2024年9月の合意発表後、サウジ化学大手SABICからAlbaの20.62％の株式を取得したことを踏まえると、合併実現の可能性は高いと見られていた。

計画では、Albaをサウジ証券取引所に重複上場させ、Ma'adenが所有するMa'aden AluminiumおよびMa'aden Bauxite and Aluminaの株式と引き換えに、Albaが新株を発行する方式が検討されていた。しかし、最終的な決裂の具体的な理由は明らかになっていない。

Albaは合併交渉の終了後も強固な業績を維持しており、2024年のアルミ生産量は過去最高の162.2万トンに達した（前年から微増）。

今回の決裂は、中東のアルミ産業の競争環境に大きな影響を及ぼす可能性がある。地域の投資戦略にも変化をもたらす可能性があり、今後の動向が注目される。