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Aperam |
ルクセンブルク拠点の世界的なステンレス鋼メーカーAperamのステンレス・電磁鋼出荷量は、第4四半期に前年同期比で減少した。これは需要の急激な縮小が要因となった。
ただし、欧州市場が若干持ち直し、ブラジルの需要が予想を上回ったことで、前四半期比では回復傾向を示した。
Aperamのステンレス・電磁鋼の出荷量は、2024年10〜12月期に40万1,000tとなり、前年同期比1.5%減少した。一方、第3四半期比では2.56%増加し、2024年通年の出荷量は4.9%増の162万6,000tを記録した。通年の出荷量増加は、2023年の流通在庫調整による低水準が影響している。
ステンレス・電磁鋼部門の調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は、第4四半期に4,200万ユーロとなり、前年同期の3,400万ユーロの赤字から黒字に転換した。2024年通年の売上高は1億7,500万ユーロとなり、前年の9,200万ユーロから倍増した。
同社のサービス・ソリューション部門では、第4四半期の出荷量が前年同期比9%増の16万9,000tとなった。合金・特殊鋼の出荷量は前年と同じ1万tで推移した。
リサイクル・再生可能エネルギー部門(スクラップ処理企業ELGおよびブラジルのAperam BioEnergiaを含む)のスクラップ出荷量は、第4四半期に前年比7.4%減の31万2,000tとなったものの、通年では6.63%増の146万4,000tを記録した。
2024年第4四半期のAperam全体の調整後EBITDAは1億1,600万ユーロとなり、前年同期比で倍増した。これは合金部門の過去最高の業績に加え、リサイクル・再生可能エネルギー部門の好調な業績が寄与したためである。
Aperamは、2025年第1四半期のEBITDAについて、2024年第4四半期を下回る水準を予想している。また、直近で買収が完了したUniversal Stainless & Alloy Productsの統合により、第1四半期の純金融負債が大幅に増加する見通しだ。