Arcadium Lithiumの67億ドル買収、リオ・ティントが規制承認を取得

Arcadium Lithium

Arcadium Lithiumの67億ドル規模の買収に向け、リオ・ティントは必要な全ての規制当局の承認を取得し、取引完了に向けた道筋が整った。

今回の承認には、オーストラリア、カナダ、中国、日本、韓国、英国、米国での企業結合審査のクリアに加え、オーストラリア、カナダ、イタリア、英国、米国での投資審査の承認が含まれる。

ジャージー王立裁判所は2025年3月5日に制裁審問を開き、Arcadium Lithiumの「スキーム・オブ・アレンジメント」手続きに関する申請を審議する予定である。取引は裁判所の承認を条件に、2025年3月6日に完了する見通しだ。

買収完了後、Arcadium Lithiumの株式はニューヨーク証券取引所(NYSE)から上場廃止となり、オーストラリア証券取引所(ASX)でのCHESS預託証書(CDI)も削除される。

本買収は2024年10月に初めて発表され、Arcadium Lithiumの株主は1株あたり5.85ドルを受け取ることになる。

リオ・ティントは、Arcadium Lithiumの統合を通じてエネルギー転換分野での競争力を強化する狙いだ。Arcadium Lithiumは、リチウム採掘から製造までを一貫して手掛け、アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、中国、米国に拠点を持つ。

同社は、リチウム化学品の製造や、ハードロック鉱採掘、従来型の塩水採掘、直接リチウム抽出(DLE)を含む幅広い技術を有する。現在、年間7万5,000tの炭酸リチウム換算(LCE)の生産能力を持ち、2028年までに生産量を倍増させる計画だ。

今回の買収により、リオ・ティントはアルゼンチンやケベックといった主要市場でのリチウム事業を強化し、同社の既存拠点における生産能力を130%拡大すると見込まれている。

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