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BioMADE |
米バイオ製造推進団体BioMADEが資金提供し、カリフォルニア州のMango Materials社が主導するプロジェクトが進行中だ。本事業は、メタンガスを活用して生分解性ポリマー「ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)」を製造する技術の実証を目的とし、2026年6月まで実施される。
Mango Materials社は、メタンを利用したバイオマニュファクチャリング技術を商業化しており、Black & Veatch社、R2DIO、カリフォルニア大学デービス校と連携し、資源が限られた環境でもこの技術を成功させる方法を模索している。
同社によれば、本プロジェクトは分散型バイオ素材製造の技術的・経済的・社会的実現可能性を示すことを目的としている。BioMADEは昨年10月、バイオ産業製造の革新と労働力開発を支援する17件のプロジェクトに総額2,690万ドルを投資すると発表しており、本プロジェクトもその一環として進められている。
Mango Materials社は「限られた水、エネルギー、プロセス化学品での製造が可能になれば、分散型のバイオマニュファクチャリングが進展し、生分解性プラスチック代替品のオンサイト生産が可能になる」と説明。さらに「地元の未処理水や原料を活用することで、経済的回復力の向上、輸入プラスチックの削減、コスト削減が期待できる」としている。
プロジェクトでは、Black & Veatch社が最小限のコストで実現可能なバイオマニュファクチャリングユニットの技術経済モデルを構築し、カリフォルニア大学デービス校は次世代の労働力育成を目的とした教育プログラムを主導。高校生向けの「ティーン・バイオテック・チャレンジ」も実施する予定だ。
生分解性プラスチック代替品の製造には、大型発酵槽(タンク)を用いてメタン資化性細菌を培養し、栄養制限を通じてPHAを生成させるプロセスを採用。細菌は細胞内にポリマー粒子を蓄積し、タンクの内容物は脱水処理後、機械的破砕によって細胞壁を開きPHAを抽出する。
Mango Materials社によると、バイオガス由来のPHAは炭素負荷がマイナスとなり、既存のプラスチックより優れたライフサイクル評価を持つという。同社は「最終目標は全てのプラスチックの代替だが、まずは射出成形品や繊維をターゲットとし、フィルムや3Dプリント用途にも取り組んでいる」と述べている。