西オーストラリア州、レアアース探査を推進

希土類

西オーストラリア州政府の「探査奨励制度(EIS)」の第31回協調資金供与ドリリングプログラムの申請受付が正式に開始された。今回はレアアース(REE)の探査が主要な焦点となる。
EISは、2009年4月に創設された州政府の取り組みで、資源セクターの長期的な持続可能性を目的とした探査奨励策である。協調資金供与ドリリングは、2023~24年度の州予算で年間100万豪ドルの追加支援が決定され、先月には年間予算が1,800万豪ドルへ増額された。
最近のEIS採択企業には、Mick Wellプロジェクトで新たなREE鉱化帯を報告したKingfisher Miningや、Browns Rangeレアアースプロジェクトでの掘削計画を進めるNorthern Mineralsが含まれる。
西オーストラリア州のデビッド・マイケル鉱業・石油大臣は、「州政府のEISへの継続的な支援は探査機会を拡大し、特に地域社会における雇用創出を促進する」と述べた。さらに、「このプログラムは、重要鉱物の発見を後押しし、2050年までのネットゼロ排出という州政府の長期目標を支える」と強調した。
第30回の成功企業50社のうち、17社がREEを含むバッテリー鉱物をターゲットにしており、この傾向は第31回でも継続するとみられる。特にガスコイン地域がREEをはじめとする重要鉱物の有望地として浮上している。
また、EISの一環として、「エネルギー解析プログラム(EAP)」の第8回と、「協調資金供与地球物理学プログラム(CGP)」の第2回の申請も開始された。EAPは、既存の州内資源の解析支援を通じて石油・地熱システムの理解を深めることを目的としており、CGPは未開拓地域の新たな鉱床発見を支援する。
第1回CGPで成功した企業にはDreadnought Resources、Black Canyon、Sipa Resourcesが含まれる。州政府によると、地球物理探査結果を活用することで、ターゲットの明確化、複雑な地質の理解向上、有望地域の特定が進み、鉱物発見の加速につながったという。
これら3つの州政府プログラムの申請締切は2月28日となっている。

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