コペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ、豪州サマーフィールド蓄電池プロジェクト着工

CIP

デンマークの投資会社コペンハーゲン・インフラストラクチャー・パートナーズ(CIP)は、オーストラリア・南オーストラリア州で240MW/960MWhのサマーフィールド蓄電池プロジェクトの建設を開始したと発表した。

同プロジェクトには、CIPの投資ファンド「Copenhagen Infrastructure V(CI V)」を通じた完全投資が行われる。建設開始の決定は、2024年9月に行われたファンドの財務投資承認を受けたものだ。

サマーフィールド蓄電池は、既存の送電インフラ付近に設置され、同地域のエネルギー貯蔵需要の増加に対応する重要な役割を担う。日中に発電された再生可能エネルギーを蓄電し、需要が高まる時間帯に供給することで、電力網の安定化と州の脱炭素化に貢献する。

また、同プロジェクトは、オーストラリアの大手発電・小売事業者であるオリジン・エナジー(Origin Energy)と10年間の売電契約を締結済み。南オーストラリア州政府が掲げる「2027年までに100%クリーンエネルギー化」の目標達成にも寄与すると期待される。

CIPによれば、CI Vファンドは風力、太陽光発電(PV)、エネルギー貯蔵を含む多様な再生可能エネルギー技術への投資を目的とし、総額120億ユーロ(約1.9兆円)の規模を誇る。

CIPオーストラリアのパートナー兼代表であるヨーン・ハマー氏は、「CIPにとってオーストラリア初の大規模エネルギー貯蔵プロジェクトの建設を開始できることを嬉しく思う。南オーストラリア州でも最大級の施設となる予定だ。CIPは世界中で再生可能エネルギー事業の開発・所有・運営の実績を積んでおり、その専門知識をオーストラリアにも活かしたい」とコメントした。

CIPは2012年の設立以来、各種ファンドを通じて、洋上・陸上風力発電、太陽光発電、送配電、予備電力、蓄電、バイオエネルギー、Power-to-X(電力から水素などのエネルギー変換)、バイオマス、廃棄物発電などの持続可能エネルギーソリューションに取り組んでいる。

なお、2024年12月には、エネルギー転換ファンド(CI ETF I)を通じて、カナダの大規模陸上風力・水素プロジェクト「Toqlukuti’k Wind & Hydrogen」の過半数株式を取得。ドイツの再生可能エネルギー企業ABOエナジー(ABO Energy)からの取得となった。


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