北欧HRC先物が米国関税の影響で軟化

CME

北欧の熱延コイル(HRC)先物価格が軟化した。市場は米国による全輸入品への25%の関税適用を消化する動きとなった。

ロンドン午前の取引では、CMEグループの北欧HRC契約で3月限が€622/tで取引され、先週金曜の€633/tから下落。4月限も€627/tと、直近の€633/tから値を下げた後、13:43 GMT時点で€625/tまで下落した。2月限は€602/tで取引され、月間平均のArgus北欧HRC指数(€593.38/t)に対し€8.62/tのプレミアムを維持している。

CMEスクリーン上では、3月限が€620/tと前日比€13/t安、7月限は€645/tと€2/t下落した。

米国はEUのHRC輸出の約15%を占め、さらに冷延コイル、溶融亜鉛めっき鋼板、ブリキを含め年間約130万トンを輸入している。2024年1~11月のデータでは、ドイツとオランダからのブリキ輸入量は68.3万トンを超えていた。

今回の関税適用により、一部の供給量がEU市場へと流れ込む可能性があるが、4月1日からのEUセーフガード見直しで調整が行われる見込みだ。また、関係者によると、この関税措置は中国製鋼材への「EUメルト・アンド・ポア条項」の導入を正当化し、割当量の大幅な見直しを促す可能性がある。

コメントを投稿