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Jiangsu Lopal |
供給契約の拡大と生産能力への戦略的投資
洛鉑は2023年12月24日にLGESとの既存の供給契約を改定し、2024年から2028年の期間でLFP材料を26万トン供給することを決定した。これは、従来の16万トンから60%増加する規模となる。この契約拡大は、急成長するEV市場において両社が長期的な協力関係を築く意向を示している。
供給は、洛鉑の子会社である常州鋰源新能源科技(LBM)およびLBM New Energy(AP)が担う。特に後者は、インドネシアの生産拠点からLFPを調達しており、洛鉑のグローバル展開の一環として注目される。
LBMは約2億9000万ドルを投じ、インドネシアに年間12万トンのLFP生産能力を持つ工場を建設している。このプロジェクトは2段階で進められ、第1段階(年間3万トン)がすでに完了。第2段階(年間9万トン)は2025年の生産開始を予定している。
LFP電池への世界的なシフト
LFP電池への移行は世界的に加速しており、テスラ、フォルクスワーゲン(VW)、ゼネラルモーターズ(GM)、ステランティス、ヒョンデ(現代)、ルノーなどの大手自動車メーカーが、EV製造コスト削減のためにLFPセルの採用を拡大している。従来は三元系電池が主流だったが、LFP技術の経済的利点が再評価されている。
また、中国の電池材料メーカーは、供給の多様化や市場参入要件への対応を目的として海外でのLFP生産を強化している。浙江優善新能源科技(Zhejiang Youshan New Material Technology)が最近インドネシアで展開したプロジェクトも、この動きの一環といえる。
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