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カラジャス鉱山 |
ブラジルの大手鉱業会社Vale(ヴァーレ)は、北部パラー州にあるカラジャス鉱山複合施設において、鉄鉱石および銅の生産拡大のため、70億レアル(約1兆8200億円、12.2億ドル)を投資する計画を発表する。ブラジル大統領府が7日、明らかにした。
この発表は9日(金)に予定されており、ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領および閣僚が出席する公式イベントで行われる予定だ。
Vale、ブラジル国内投資を拡大
Valeは世界最大級の鉄鉱石生産企業であり、カラジャス鉱山は同社最大の生産拠点だ。2023年には1億7750万トンの鉄鉱石を生産し、これはValeの年間総生産量の半分以上を占める。
ブラジル政府は以前からValeに対し、国内投資の不足を指摘していた。2023年には鉱業相が、同社の投資不足や2015年のダム決壊事故に関する補償交渉の遅れについて批判。最終的に補償合意は昨年10月に締結された。
今年1月には、Valeの最高経営責任者(CEO)グスタボ・ピメンタ氏がルーラ大統領と初の公式会談を実施。その際、同氏は「Valeの事業とブラジルの開発政策には大きな整合性がある」と強調した。
「ニュー・カラジャス」プロジェクトとは?
ブラジル大統領府によると、Valeは9日のイベントで「ニュー・カラジャス」プロジェクトを発表する予定だが、詳細については現時点で明らかにされていない。
なお、Valeはカラジャス地区での鉄鉱石生産に加え、ソセゴ(Sossego)、サロボ(Salobo)、オンサ・プーマ(Onça Puma)鉱山において銅・ニッケルの採掘も行っている。今回の投資は、これらの鉱山の拡張にも関与する可能性がある。
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