Sierra Metals |
銅生産量の成長見通し
カナダのシエラ・メタルズ(Sierra Metals)は、2025年の銅生産量が増加する見通しを発表した。主にペルーのヤウリコチャ鉱山での高品位鉱区の採掘と処理能力向上が寄与する。同社は2025年の銅生産量を4,460万~4,850万ポンドと予測しており、2024年の生産量4,430万ポンドを上回る見込みだ。なお、2024年の生産量は前年から9.9%増加し、当初予測の上限を超えた。
ヤウリコチャ鉱山とボリバル鉱山の戦略的操業
生産増加の主要因はヤウリコチャ鉱山での採掘戦略の変更だ。同鉱山の2025年の銅生産ガイダンスは1,950万~2,110万ポンドに引き上げられ、2024年の1,690万ポンドから増加が見込まれる。これは、より高品位の鉱床へ掘り進めたことや、日量3,950メトリックトンの処理能力(設計容量比10%増)での操業によるものだ。
また、メキシコのボリバル鉱山では安定した生産を維持し、銅生産量は2,510万~2,740万ポンドを目標としている。
亜鉛・鉛の生産予測
シエラ・メタルズは銅に加え、ヤウリコチャ鉱山での亜鉛と鉛の年間生産ガイダンスも引き上げた。2025年の亜鉛生産量は5,360万~5,840万ポンド、鉛は1,370万~1,500万ポンドを見込んでいる。2024年の亜鉛生産量は前年比2.9%増の4,490万ポンドだったが、鉛生産量は17%減少した。
買収提案と今後の展望
2025年の成長を見据える一方で、シエラ・メタルズはペルーの鉱山会社アルパヤナ(Alpayana)による買収提案に直面している。同社は1株あたり0.85カナダドルの現金買収提案を行ったが、シエラ・メタルズの株主の50%以上がこの金額を不十分と判断している。買収提案の期限は4月14日であり、今後の展開が注目される。
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