チリ、2034年までに世界の銅市場シェアを27%に拡大

Cochilco

大規模投資と生産拡大が成長を後押し

チリは、世界の銅市場におけるシェアを2023年の24%から2034年までに27%へ引き上げる計画だ。チリ銅委員会(Cochilco)の最新予測によると、新規鉱山プロジェクトと既存鉱山の拡張がこの成長を支える。


生産増加と投資の動向

Cochilcoは、チリの銅生産量が2027年に607万トンへとピークに達すると予測。2024年の525万トンから2034年には554万トンへ増加し、年間5.6%の成長率を見込んでいる。この拡大を支えるのが、大規模な鉱山投資プロジェクトだ。その代表例が、米国企業フリーポート・マクモラン(Freeport-McMoRan)とチリ国営銅会社Codelcoが共同で進める「エル・アブラ鉱山」の75億ドル規模の拡張計画である。


銅生産の構造変化

Cochilcoの報告では、銅生産の形態にも変化が予測されている。2034年には銅精鉱が総生産量の88%を占める見通しで、2024年の80%から大幅に増加。これは酸化鉱の枯渇による電解銅(カソード)生産の減少が要因となる。また、世界の銅生産量は2026年に2,500万トンを超えてピークを迎えた後、2034年には2,000万トン前後に減少すると見込まれている。


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