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Canada Nickel |
50万カナダドルの助成金で事業推進
カナダ・ニッケル(Canada Nickel)は、オンタリオ州の重要鉱物イノベーション基金(Critical Minerals Innovation Fund)から50万カナダドル(約34.9万米ドル)の助成金を獲得した。この資金は、オンタリオ州ティミンズ近郊に建設予定のニッケル精錬施設の**実現可能性調査(FS)**に充てられる。
同社のマーク・セルビー(Mark Selby)CEOは、調査を2025年内に実施予定と発表。プロジェクトの総コストは現在4億カナダドルと見積もられており、調査を通じて詳細な資本計画を策定する。
年間7万5,000トンのニッケル生産を目指す
この新施設は、年間7万5,000トンのニッケル生産を目指し、当初の8万トン計画から若干下方修正された。稼働開始は2027年後半を予定している。
同施設では98%純度のニッケル・コバルト材料を生産し、ステンレス鋼、合金鋼、電気自動車(EV)用バッテリー市場に供給する。特にEV市場では高純度ニッケルを含むニッケルリッチ正極材の需要が拡大しており、同施設はこの成長市場に対応する狙いだ。
カナダのニッケル供給網強化へ
カナダ政府は重要鉱物分野への投資を拡大しており、オンタリオ州の助成金は国内ニッケル供給網の強化に向けた取り組みの一環といえる。このプロジェクトが実現すれば、カナダは世界のニッケル・バッテリー金属市場での地位を一層強化する可能性がある。
また、持続可能なニッケル精錬への関心が高まる中、本施設はクリーンエネルギー技術の発展にも貢献する見込みだ。
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