コチルコ、中国・米国の需要減速を受けリチウム供給過剰の拡大を予測

Cochilco

2025年のリチウム供給過剰、58%増加へ

チリ銅委員会(Cochilco)は、2025年の世界のリチウム供給過剰が前年比58%増加すると予測した。中国および米国における需要の伸び悩みが主因となり、生産量が需要を大幅に上回る見通しだ。具体的には、2025年のリチウム生産量が141,000トン(炭酸リチウム換算, LCE)に達し、2024年の89,000トンを大きく上回ると予測されている。


供給増加が需要を上回る

Cochilcoによると、2025年の世界のLCE需要は23%増の139万トンに達する見込みだが、供給量は26%増の154万トンと、さらに上回る見通しだ。この需給バランスの悪化は、中国のEV市場の成長鈍化と、米国リチウム市場の予想を下回る拡大が主な要因とされる。


価格予測と市場調整

Cochilcoは、2025年の炭酸リチウム価格をアジアCIFベースで1トンあたり11,399ドルと予測している(2024年11月のConsensus Forecast報告に基づく)。供給過剰の拡大にもかかわらず、一部のリチウム生産企業は価格下落を抑えるために生産調整を発表しており、市場の過剰供給を抑制する動きもみられる。

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