Farsoon、32レーザー搭載のFS1521M-U金属3DプリンターをTCT Asia 2025で発表

Farsoon FS1521M

Farsoon Technologiesは、TCT Asia 2025において、金属3DプリンターFS1521Mの改良版として、32レーザー搭載のFS1521M-Uを発表した。
この技術は、2023年の上海でのアディティブ・マニュファクチャリング展示会で初めて披露されたが、今回のアップデートにより、500Wファイバーレーザーを32基搭載することで処理速度とコスト効率を大幅に向上させた。
FS1521M-Uは、大型の金属3Dプリント部品の需要拡大に対応するために設計されており、ビルドボリュームは1530mm × 1530mm × 1650mm(3,862リットル)という巨大なサイズを誇る。

中国発の多レーザー化トレンド

ここ5年間、中国の工業用3Dプリンターメーカーは、より多くのレーザーを搭載する傾向を強めている。Eplus3Dは、パウダーベッド融合(PBF)方式のシステムに最大64基のレーザーを搭載し、生産性向上を図ってきた。Farsoonも12レーザー、16レーザー搭載モデルを展開してこの競争に参入してきたが、直近では、FS191Mのような小型モデルを投入し、小規模ユーザー向けの試作や低量生産市場を開拓してきた。

高品質と粉末供給の最適化

Farsoonは、新型FS1521M-Uにおいて、レーザーの増設と同時に品質の向上を図るため、先進的なマルチレーザーオーバーラップアルゴリズムを採用。これにより、ビルド全体で均一な機械的特性を実現するという。さらに、4つのオーバーフロー/リサイクル用粉末ホッパーを備え、最大4基の粉末リサイクルユニットを接続可能。デュアル粉末カートリッジ設計と並列デュアル粉末供給ユニットを採用し、大型部品の安定した粉末供給を実現している。
Farsoonは、今回のFS1521Mシリーズのアップデートを「大規模工業用金属3Dプリンティングにおける重要なマイルストーン」と位置付けており、「大判スケーラビリティ、高速マルチレーザー効率、コストパフォーマンスの向上を融合させたモデル」としている。
TCT Asia 2025の来場者は、3月17日〜19日の期間中、上海国家会展中心(NECC)ホール7.1のブース7F05にて、詳細情報を得ることができる。

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