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2025年第2四半期に完了予定、鉱業向けデジタル最適化を強化
英ウィア・グループ（Weir Group）は、オーストラリアのマイニングソフトウェア企業Mining Software Holdings（Micromine）を企業価値6億5700万ポンド（約1250億円）で買収する契約を締結した。取引はオーストラリア外資投資審査委員会（FIRB）の承認を前提とし、2025年第2四半期の完了を見込む。
鉱山運営のデジタル最適化を加速
Micromineは、オーストラリア・パースに本社を置き、探鉱から鉱山設計、計画、操業スケジューリングまでを支援するマイニングソフトウェアを提供している。同社は近年、年平均成長率（CAGR）約25%という堅調な成長を遂げており、2025年の売上高は約6800万ポンドに達する見込みだ。主な収益源はSaaS（サービスとしてのソフトウェア）型の定期購読収入となっている。
買収資金は、既存のキャッシュリソースと新たな負債調達を組み合わせて調達する予定。
買収完了後、ウィアはMicromineを当初ESCO部門の下で独立運営し、その後MOTION METRICSおよびNEXTインテリジェントソリューションとの統合を進める方針だ。これにより、資源計画、鉱山設計、操業、プロセス管理を包括的に支援するデジタル最適化プラットフォームを構築する。
経営体制と長期戦略
新たに設立される事業ユニットは、ウィア・ミネラルズAPAC地域担当マネージングディレクターのクリステン・ウォルシュ氏が率い、グループ執行役員のジョン・スタントンCEOに報告する体制となる。また、Micromineの現CEOであるアンドリュー・バーチ氏は、移行支援のため最大12カ月間、アドバイザーとしてウィアに留まる。
今回の買収は、ウィアが鉱業向けエンドツーエンドのソフトウェアソリューションのリーダーとなる戦略の一環であり、プロセス最適化と競争力強化を目指すものだ。
ウィアのスタントンCEOは次のようにコメントしている。
「Micromineの買収は、スマートで効率的かつ持続可能な鉱業を加速するための技術投資戦略における重要な一歩だ。ウィアとMicromineの統合により、鉱業プロセス全体の最適化を実現する世界規模のプラットフォームが誕生する。
Micromineは、ウィアのアフターマーケット重視の事業モデルや既存のデジタルソリューションと補完し合う、高品質で実績ある企業である。この買収は、短期・長期の両面で大きな価値創出の機会をもたらすと確信している。」
