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PTC Industries |
インドの航空宇宙用チタン供給網を強化
インドのPTCインダストリーズは、サウジアラビアのAmic Toho Titanium Metal(ATTM)とチタンスポンジ供給契約を締結した。この提携は、PTCが最近稼働を開始した真空アーク再溶解(VAR)炉の導入に続くものであり、インド国内でのチタンインゴット生産能力の拡大を目指している。
インドにおけるチタンインゴット生産の拡大
PTCの子会社であるAerolloy Technologiesは、新たに導入されたVAR炉を運営しており、年間1,500トンの溶解能力を有する。この高度な設備は、航空宇宙、防衛、高性能産業向けの航空宇宙グレードのチタンインゴットを生産することが可能だ。今回のATTMとの契約により、インゴット生産に不可欠なチタンスポンジの安定供給が確保される。
チタンスポンジは、チタンスクラップやアルミニウム・バナジウムなどのマスターアロイとともに溶解され、高品質なチタンインゴットを形成する。しかし、インド国内のチタンスクラップ供給は依然として限られており、欧州やアジアからの輸入が重要な役割を果たしている。
ATTMの航空宇宙用チタン専門技術
ATTMは、航空宇宙用途向けのチタンスポンジ供給を認可された世界で4社のみの企業の一つであり、年間15,600トンの生産能力を持つ。これにより、PTCの航空宇宙および高性能チタン合金事業拡大において、重要な供給パートナーとなる。
この契約の締結により、PTCは高品質なチタン製品の需要増加に対応し、変動する世界のスクラップ市場への依存を軽減することが可能となる。この動きは、インドの航空宇宙および防衛供給網の強化という国家戦略と一致し、重要材料の自給自足を推進するものとなる。
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