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Velox Energy |
カナダのVelox Energy Materials(TSX-V:VLX)は、計画していたオーストラリア証券取引所(ASX)への二重上場が承認されず、経営陣と取締役会の再編に着手した。
ASX上場の遅れとその背景
同社は、Kotai水素プロジェクトが「上場資産としては初期段階すぎる」との判断により、ASXから申請を却下されたことを発表。「この決定には非常に失望しているが、Kotai水素プロジェクトの売却に向けて対応していく」と述べた。
ASX上場計画の一環として、Veloxはクイーンズランド政府が所有する投資ファンドQIC Critical Minerals and Battery Technology Fund(QCMBTF)から400万〜500万豪ドルの投資確約を得ていたが、今回の遅延を受け、両者はこの契約を解除することで合意した。
経営陣の交代と財務再編
戦略方針の転換と資金節約のため、以下の人事変更が発表された。
- CEO兼社長のサイモン・コイル氏は3月末で退任し、取締役も辞任
- 取締役のニコール・モーコム氏が暫定CEO兼社長に就任(給与・報酬なし)
- 取締役のマーク・コネリー氏が3月17日付で辞任
- 取締役のマイケル・グリフィス氏は無報酬で職務継続
- 3月31日付でヴィンセント・アルガー氏が独立取締役として就任
アルガー氏は鉱業界で30年以上の経験を持ち、現在Tennant Minerals(ASX:TMS)のCEOを務める。さらに、Veloxは2人目の独立取締役の選任を進めている。
今後の方針と財務状況
Veloxは北クイーンズランド・バナジウムプロジェクトに注力し、Kotai水素プロジェクトの売却を進めることでASX二重上場の再挑戦を目指す。
また、短期的な債務返済のため、マーク・コネリー氏の未払い取締役報酬5万5,169カナダドルを株式(1株0.06カナダドル×91万9,483株)で支払うと発表。今後の事業資金確保のため、追加の株式発行も予定している。
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