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Standard Lithium |
米国連邦政府は、リチウムや銅などの重要鉱物供給体制を強化するため、ネバダ州・アリゾナ州・アーカンソー州を含む10件のハイインパクト鉱物プロジェクトを優先的に許可審査する方針を明らかにした。これは、2025年3月20日に発令されたドナルド・トランプ前大統領の大統領令に基づき、「国家エネルギー主権評議会(NEDC)」が戦略的重要性を持つと判断した案件群である。
対象には、Standard LithiumとEquinorが手がけるサウスウエスト・アーカンソー・リチウムプロジェクト、Albemarleのネバダ州シルバーピーク事業、Rio TintoとBHPが共同推進するアリゾナ州のレゾリューション・カッパープロジェクトなどが含まれている。
連邦政府は、環境審査や許認可の迅速化に向けた手続きを整備し、「連邦許可ダッシュボード」にて進捗を公開。開発企業に対して透明性と予測可能なタイムラインを提供する。
米地質調査所(USGS)が定める50の重要鉱物リストを基に選定されているが、銅・ウラン・カリウム塩・金など一部対象外の鉱種も含まれている。
米国は電動化・エネルギー転換を国家戦略と位置づけており、安定的かつ回復力ある重要鉱物の内製供給体制の確立は、経済安全保障・国防・脱炭素化の核心をなす。
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MINING