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石炭 |
物流制約下でもロシア産は6%増、インドネシア産は価格政策で9%減少
中国税関総署の最新統計によると、2025年3月の中国のロシア産石炭輸入量は前年同月比6%増の733万トンに達し、西側制裁や輸送制約の中でも安定供給を維持している。一方で、最大供給国であるインドネシアからの輸入量は9%減の1,796万トンに落ち込んだ。
これは、3月1日からインドネシア政府が設定した石炭ベンチマーク価格(HBA)を取引の下限価格として適用したことが影響しており、中国側の調達コスト上昇を招いたとみられる。
国内在庫の積み上がりで輸入全体は減少
3月の中国全体の石炭輸入量は前年同月比6%減となり、需要の弱さが浮き彫りになった。港湾在庫の高水準と国内需要の鈍化を背景に、スポット価格は約4年ぶりの安値水準にまで低下。電力会社や製鉄所など主要ユーザーの買い控えが影響している。
エネルギー政策の観点では、電力安定供給を支える一方でコスト最適化を図る輸入調整が今後も続く見通しだ。
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