![]() |
IGO |
IGOの撤退により、ミンヤリ・ドーム周辺1520km²を100%保有へ
オーストラリア西部のパターソン地域における探鉱企業Antipa Mineralsは、自社の旗艦プロジェクトであるミンヤリ・ドーム金プロジェクトを取り囲む鉱区をすべて自社で保有することとなった。これにより、同社の同地域における総保有面積は4,060km²に達する。
この統合は、探鉱大手IGOが2020年7月に締結した最大3,000万豪ドルのファームイン契約からの撤退を決定したことに起因している。IGOは2021年12月までに初期探鉱支出4百万豪ドルを達成し、2022年3月からプロジェクトの運営を引き継いでいた。
その後、IGOはさらに1,100万豪ドルを投じたが、70%の持分取得には追加で2,600万豪ドルの支出が必要であった。契約上、IGOは各探鉱フェーズ終了時に契約から撤退できる条項があり、今回その条項が適用されたことで、Antipaがパターソン・プロジェクト(1,520km²)の100%権益と運営権を再取得した。
銅から金資源へとシフト、Antipaの成長戦略が加速
Antipaのマネージングディレクター、ロジャー・メイソン氏は「この結果は、パターソン地域の戦略的価値を早期に見抜いた我々の先見性の賜物だ」と語る。
「我々は、これまで銅鉱床の発見に重点を置いてきたが、この鉱区には金を主体とした有望なターゲットが多数存在している。これを完全に掌握できたことで、今後は自社主導での資源化が可能になる」と述べた。
実際、ミンヤリ・ドームの資源量は金230万オンス、銅84,000トン、銀66万オンス、コバルト13,000トンに達し、金を主体とする有望資源地として注目されている。IGOが発見したAL01やPP-GRAV02といった新規ターゲット、またGEO-01やリッツォ鉱化の延長部なども、2025年にかけて本格的な探査が行われる予定だ。
Antipa Mineralsは今後、パターソン地域の統合を主導する企業として、その存在感をさらに高めていく構えだ。
Tags
RAWMATERIAL