世界の銅支配圏を可視化:地政学で見る生産勢力図


アメリカ圏が依然トップ、中国が追随—鉱山業に広がる地政学的影響

金属情報サイトMINING.COMとThe Northern Minerは、世界の銅生産を地政学的観点から分析し、五つの「支配圏」に分類した最新インフォグラフィックを公開した。これらの圏は、地理的、文化的、経済的結びつきをもとに、より二極化が進む国際社会における連携可能性を示唆している。

分析によると、アメリカ圏は過去5年間の世界銅生産量の48.7%を占め、依然として首位を堅持している。一方、中国圏は29.9%と2位につけ、南米やアフリカでの投資拡大が影響力を押し上げている。

ロシア圏と有志連合圏は拮抗

ロシア圏および「有志連合圏」(主に欧州や親西側国家)も、それぞれ世界生産の約10%弱を占める。これに該当しない国・地域は「未割当圏」とされ、わずか1.9%にとどまる。

生産国トップはチリ・コンゴ民主共和国・ペルー

国別では、チリが圧倒的な生産量で1位を維持。以下、アフリカのコンゴ民主共和国(DRC)、南米のペルーが続く。これらの国々の多くがアメリカ圏または中国圏の影響下にあり、今後の投資や外交関係が供給安定性に直結する可能性が高い。

は再生可能エネルギー転換とEVシフトに不可欠な戦略資源であり、地政学的リスクやブロック間の緊張は、価格や供給網に直接的な影響を及ぼす。今後も鉱山開発は、単なる資源投資ではなく、政治的駆け引きの場として注視されるだろう。

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