日本のチタンメーカー、航空需要増で利益拡大も在庫調整が課題

チタン

航空産業向け需要が業績を支える

日本のチタンメーカーは、2024年4月~12月期の業績で利益の増加を報告した。特に、航空産業向けの需要が堅調であり、大阪チタニウムテクノロジーズや東邦チタニウムといった主要メーカーは、円安の追い風も受けた。しかし、一部の顧客では在庫調整が始まり、納入スケジュールに影響を及ぼしている。また、国内市場では需要の鈍化が見られ、業界全体の需要動向に変化の兆しが出ている。

大阪チタニウムと東邦チタニウムの業績動向

大阪チタニウムテクノロジーズは、2024年4月~12月期の営業利益が84億円(約5,490万ドル)となった。円安の恩恵を受け、輸出競争力が向上したものの、チタン事業の売上は前年比3.8%減の約380億円にとどまった。特に航空機向けのチタニウムスポンジ輸出は2.7%増の269億円と堅調だったが、全体の伸びは期待を下回った。これは、顧客が前年度に在庫を積み増した影響で、注文が抑制されたためと見られる。一方、国内の一般産業向けチタニウムスポンジの販売は、需要低迷と在庫調整の影響で16.8%減少した。

東邦チタニウムも好調な業績を報告し、チタン金属事業の営業利益は50億円と前年同期比で倍増した。売上は16.4%増の490億円に達し、航空産業向け輸出が堅調に推移したことが背景にある。輸出はチタン金属売上の約65%を占めており、海外市場の重要性が浮き彫りとなっている。ただし、同社は通期の売上予測を45億円下方修正し、652億円とした。非航空分野向けのチタンインゴット販売が、日本国内での需要低迷や中国の経済減速の影響を受けたためである。それでも航空向け輸出は引き続き強い見通しとなっているが、業界全体の在庫調整が購買活動の鈍化を招いている。

日本のチタン市場の今後

日本のチタンメーカーは航空産業向け需要の追い風を受けて利益を拡大しているものの、在庫調整や国内の非航空向け需要の低迷が業績の不透明要因となっている。大阪チタニウムと東邦チタニウムは、こうした市場変化に対応しながら収益性の維持を図っており、今後の需要動向が注目される。

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