鉱山車両冷却で世界標準に L&MラジエーターのMESABI®が誇る耐久・修理性能と次世代対応力

MESABI

 米Wabtecグループ傘下のL&M Radiator社が展開する「MESABI®」ブランドは、大型鉱山用ダンプトラックや油圧ショベル、地上掘削機など、世界中の鉱山機械で標準採用されている銅製チューブ式ラジエーターのグローバルリーダーである。その信頼性とメンテナンス性の高さから、Caterpillar、Komatsu、Liebherr、Hitachiといった主要OEMはもとより、BHP、Rio Tinto、Fortescue Metalsなど鉱山オペレーターからも厚い支持を受けている。

オーストラリア・西オーストラリア州パースにある同社拠点では、主にアフターマーケット(80%)とOEM供給(20%)を担っており、特にEpirocの地下用車両向け冷却システムではオーストラリアに加え、スウェーデン、中国、インドにも供給している。MESABI®は初期搭載(ファーストフィット)率が非常に高く、Caterpillar 793/798、Komatsu 930E/980Eなどの主力ダンプにはOEM製造段階から標準装備されているケースが多い。

MESABI®の最大の特長は「現場修理可能な構造」にある。冷却チューブ1本単位での交換が可能であり、軽度の損傷なら稼働を止めずに修復ができる。ラバーシールにサスペンドされた銅コアにより、長寿命かつ亀裂・漏洩への耐性が高く、30,000時間のエンジンモジュール交換周期に合わせたラジエーター再構築(リビルド)にも完全対応している。

また、電動化や水素燃料電池車両といった次世代低排出ダンプへの対応にも積極的だ。Komatsu 930EをベースにしたnuGen FCEV水素トラックには、専用アルミ製Mチューブクーラーと電動ファンシステムを供給。今後増加が見込まれる高速充電設備や冷媒冷却ニーズにも独自開発の冷却ユニットで対応する準備を進めている。

南米では、チリ・アントファガスタに2011年から製造拠点を持ち、アンデス高地鉱山向けの高性能MESABI®ラジエーターを生産。極寒と高温が共存する過酷環境でも安定した冷却性能を提供し、既存機からの換装ニーズも急増している。

MESABI®は、"ダウンタイム削減" と "2回のエンジンライフに耐える冷却系統" をキーワードに、鉱山車両の総合稼働率向上とトータルコスト削減に貢献する、真のプレミアムブランドとして、今後の脱炭素鉱山時代においてもその存在感を一層高めていくことになりそうだ。

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