Matalco、オハイオ州カントンのアルミリサイクル工場を今夏閉鎖へ

Matalco

米国内の再編進む中、71人に影響 リオ・ティントの出資後初の構造改革

再生アルミニウムを用いたビレットおよびスラブ製造を手がけるMatalco Inc.(マタルコ)は、オハイオ州カントン工場を2025年夏に閉鎖する計画を発表した。

4月8日付の通知書によれば、閉鎖手続きは6月6日から段階的に開始され、最長90日間で完了する予定だ。同工場は71名の従業員を抱えており、米労働者調整・再訓練通知法(WARN法)に基づき、オハイオ州労働局に事前通告された。

Matalcoはカナダ・オンタリオ州ブランプトンに本社を構える再生アルミ専門企業で、カントンは北米7拠点のうちの1つだった。

他拠点への配置転換も提案、リオ・ティント出資後の戦略変更か

同社は、影響を受ける従業員の一部に対し、インディアナ州ブロフトンやケンタッキー州フランクリンなど、米国内の5工場での再雇用機会を提示している。

カントン工場は2010年にThakar Aluminum社の清算後に買収されたもので、Matalcoの米国展開の初期拠点の1つだった。一方、最も新しいフランクリン工場は2022年12月に稼働を開始し、年産13.5万トンのアルミスラブ生産能力を有する。約6,500万ドルが投資されたこの拠点は、同社の成長戦略の要とされている。

2023年末には、リオ・ティント(Rio Tinto)がカナダのジャンパオロ・グループからMatalcoの株式50%を取得し、7億ドルで共同経営体制が発足。今回の閉鎖は、この出資以降、初の構造再編として注目されている。

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