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Pilbara Minerals |
州政府からA$1,500万の助成金、2025年末の操業開始へ前進
Pilbara MineralsとCalixは、資金面の課題から2024年10月に中断していた西オーストラリア州(WA州)の再生可能リン酸リチウム中間製品実証プラントの開発を再開しました。これは、WA州政府から1,500万豪ドル(約9.4百万米ドル)の補助金が2024年12月に承認されたことを受けた動きです。
現在、この施設の建設進捗率は75%に達しており、Pilbara MineralsのPilgangooraリチウム鉱山からのスポジュメンを原料とし、年間3,000トンのリン酸リチウムを生産予定です。操業開始は2025年10月から12月の間を見込んでおり、オーストラリアのリチウム中間処理能力拡充に向けた重要なステップとなります。
州・連邦政府の支援で国内処理産業を強化
同施設は2027年から10年間、加工・精製コストの10%を還付する税制優遇措置の対象となる見通しです。この制度は連邦政府が制定したもので、国内の重要鉱物付加価値産業の強化を目的としています。WA州政府はさらに、港湾使用料および行政手数料を2年間免除する支援も実施しており、プロジェクトのコスト削減を後押ししています。こうした取り組みは、リチウム価格の変動が続く中で、国内の下流投資を喚起する戦略的な政策といえます。
Calixは低排出カルシネーション技術で知られ、環境負荷の少ないバッテリー素材の製造に貢献しています。本実証プラントは、オーストラリアの国内バッテリー供給網を支えると同時に、将来の商業規模プラントのモデルケースとしても位置づけられています。Pilbara Mineralsは、本プロジェクトを含めた下流戦略の一環として、韓国・光陽でPOSCOと共同運営するリチウム水酸化物プラントも展開中です。
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