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テック株主導で3指数が2%以上下落、FRBの独立性懸念が再燃
【ニューヨーク=4月21日】米大統領ドナルド・トランプ氏が連邦準備制度理事会(FRB)議長ジェローム・パウエル氏を激しく非難したことを受けて、米国株式市場は週明けに大幅下落した。主要3指数は揃って2%以上下げ、S&P500は2月の史上最高値から16%下落、ベアマーケット入り(20%以上下落)に接近している。
特にテック主導のナスダック総合は2.55%安、マグニフィセント・セブン銘柄が重荷となった。
FRBへの政治介入に市場が動揺、「Mr.Too Late」発言が波紋
トランプ氏はSNS「トゥルース・ソーシャル」にて、パウエル議長を「Mr. Too Late」「敗者」と揶揄し、即時利下げを要求。FRBの独立性に対する市場の信認が揺らぐ中、投資家心理が冷え込んだ。
アージェント・キャピタルのジェド・エラーブルック氏は「中央銀行の独立性が損なわれれば、インフレや成長への悪影響が避けられない」と指摘した。
米中貿易摩擦が再燃、企業は関税対応を模索
米中間の報復関税合戦が再加速する中、中国政府は他国に対し「米国との一方的な取引は中国の犠牲の上にある」と牽制。貿易リスクが企業業績の不透明感を増しており、エラーブルック氏は「これは自ら招いた危機だ」と嘆いた。
今週の注目決算にテスラやアルファベット
今週はテスラ(TSLA)、アルファベット(GOOGL)などマグニフィセント・セブン銘柄や主要工業株の決算が集中。現在までに59社が決算を発表し、68%が市場予想を上回っているが、S&P500全体の1Q増益率見通しは年初の12.2%から8.1%へ下方修正されている(LSEG調べ)。
ナスダックではファーウェイによるAIチップ量産報道を受けてエヌビディア(NVDA)が4.5%安、テスラのモデルY廉価版の生産遅延で同社株は5.8%安となった。
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