Shapeways、Thangsで3Dプリントのオンデマンド販売機能を先行開始

Shapeways

Shapewaysは2024年12月に買収した3Dモデル共有プラットフォーム「Thangs(サングス)」上で、3Dプリント製品のオンデマンド販売(Print on Demand、以下PoD)機能の先行提供を開始した。製品在庫・生産・発送の負担なく、選ばれた一部デザイナーが物理的な製品を直接販売できるようになる。

PoDはShapewaysの産業用製造インフラを活用しており、Thangs上で販売された製品は同社が製造・発送を担う。今回の先行導入は段階的な展開の第一歩であり、年内により多くのデザイナーが利用可能になる見通し。

ShapewaysのCEO、マルリーン・フォゲラール氏は次のように語った。「このPoD機能の開始は、ShapewaysとThangsが掲げてきたビジョンの実現に向けた重要なステップです。現在は限定的な提供ながら、顧客体験を重視しながら段階的に開発を進めていきます。」

PoD機能により、デザイナーはThangs上のインターフェースを通じて製品を販売しながらも、在庫や配送の管理は不要となる。また、Shapewaysが提供する製造基盤により、高品質な製品提供が可能となる。

Shapewaysは2023年夏に経営破綻を経て新体制に移行。Thangsの買収は再始動戦略の第2フェーズにあたり、今回のPoD機能の導入は第3フェーズ、将来的なShapewaysショップの全面再開が第4フェーズと位置付けられている。

「Shapewaysは、創造者がアイデアを現実の製品に変えるためのインフラを提供します。Thangsの活発なコミュニティと先進的な製造技術を融合することで、3Dデザイン市場に新たな価値をもたらします」とフォゲラール氏は述べた。

今後は、ユーザーからのフィードバックを基に、発見性の向上、知的財産の保護、マネタイズ支援機能などの拡充が進められる。

さらに、Shapewaysはオランダ・アイントホーフェンに新たな製造施設を建設する計画を発表した。旧フィリップスの建物を改装し、2026年末に移転を予定している。新拠点は再生可能エネルギーの活用も視野に入れた持続可能な設備となる見込み。

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